ここでは、給電の規格、PPSについて説明していきます。
概要
PPSとは、「Programmable Power Supply」の略称です。
日本語だと「プログラマブル電源」といい、動作、給電をコントロールできる電源という意味になります。
PPSは、PD(急速充電規格)のバージョン3.0で追加されたオプションの一つです。
機能
PPSの機能は、小刻みな電流、電圧コントロールができることです。
電圧は、「3.3V〜21V」の間で、「20mV」単位で上下にコントロールすることが出来ます。
電流は、最大「5A」で、「50mA」単位で上下にコントロールすることが可能になっています。
メリット
高効率の充電
給電側と受電側が通信を行い適切な電圧、電流にコントロールすることで、効率の良い電力供給が可能になります。
高速充電
上記で説明したように効率の良い給電ができるため、最大の速度で充電が可能になります。
発熱の抑制
充電を行うとどうしても発熱してしまうが、効率の良い充電を行うことで、
発熱量を最小限に抑制することが出来るようになります。
バッテリーの寿命向上
効率の良い充電をすることで、発熱が少なくなり、
また、適切な電圧で充電ができるためバッテリーの負荷を最小限にでき、
結果、スマホなどのバッテリーを長持ちさせることが出来るようになります。
給電までの流れ
1、給電能力を提示
機器が接続されたら、送電側が給電側に送電可能電圧、電流を教えます。

2、欲しい電力を提示
受電側が送電側に欲しい電圧、電流を提示します。

3、電力供給開始
提示されたものを出力できるかを確認し、可能であれば
実際に提示された電圧、電流で供給を開始します。

この機能を使うために
PPSの機能を使用したい場合は、DP3.0に対応した機器が必要になります。
これは、どれか一つというわけではなく、すべて対応している必要があります。
給電側(充電器など)、ケーブル、給電側(スマホなど)がすべて対応していることがPPSを使うための条件になります。
まとめ
・PPSとは、電圧、電流を細かく制御できる機能のこと。
・この機能に対応していると、効率的な充電のほかに多くのメリットがあります。
・この機能を使用するには、すべての機器が対応している必要があります。